2005年2月11日金曜日

司馬遼太郎・街道をゆく

司馬遼太郎・街道をゆく全43巻読了。週刊朝日に連載が始まったのは昭和46年(1971)ということもあって、さすがに時代を感じさせられる部分もあるけれど、その時々における可能な限りの考証に基づいて書かれているのは流石、というか、これは司馬遼太郎が小説を書くために読み込んだ膨大な資料群と彼の史観のエッセンスが全て詰め込まれた総決算と言ってもいいかもしれない良書。とにかく歴史というのは生活者としての人間の営みの積み重ねである事が実感出来るのである。

 43巻、順にこだわることなく興味のあるものから読み進めて行けばよいのだが、基本的に彼の小説に絡んだ記述が多いので、やはり司馬遼太郎の歴史小説を一通り読んだ人が総仕上げ的に読むのがお薦めなのかもしれない。

・写真:大阪城梅林2005,02,11 *クリックで拡大
     昨年よりも一週間程度、開花は早い様子